日本からシンガポールに移住した時に思ったのが、CCTVがなぜこんなにあるんだろうかと。こんなにたくさんのCCTVを誰がいちいちチェックしてるんだろうか、と思ったものです。
Business Insider によると、1000人あたりに対するCCTVの数は15.25台で、シンガポールは世界で11番目に多くのCCTVから監視されている City なのだそうです。CCTV設置数の多さは、犯罪率の低さや安全指数の高さにそれほど関係しているわけではありません。CCTVの設置は、将来的に人物追跡システムの構築に利用されるのだと思います。
このCCTVですが、シンガポールのチャンギ空港では、セキュリティの問題だけでなく、もっと身近な問題を解決するのに利用されています。
チャンギ空港は、現在ターミナルが4つあり、約8000台 (T1:2500台, T2:2300台, T3:1600台, T4:1700台)ほどの駐車スペースがあります。2019年4月にオープンした複合型施設のJewelが空港に隣接していて、ターミナルの行き来が簡単にできます。
誰かを空港に送った帰りに Jewel で買い物して、食事をして帰ってくることもけっこうあります。そこで問題になるのが、
車、どこにとめたっけ?
そこで、チャンギ空港の駐車場に設置されているDigital Signageでは、フロアガイドのほかに、ビデオベース駐車場案内システム (VPGS: Video-based Parking Guidance System) を提供しています。このVPGSが最初に導入されたのは2017年で、最初は、駐車場に出入りする車を登録し、駐車スペース以外の場所にとめている車や、ピックアップポイントを占領している車を取り締まるために導入されました。その後DVGSの機能を利用して、「Find My Car」サービスが提供されるようになりました。
使い方は簡単で、車のナンバーを入力して検索すると、自分の車がサイネージに映し出され、歩いている人のシルエットアイコンをクリックすると、現在地から車をとめた場所までの行き方が表示されます。
これは、駐車場に入る際にCCTVが車の正面からの写真をとってナンバープレートを認識します。そこから駐車場にあるいくつものCCTVの画像から、そのナンバープレートの車を探し出してくれるのです。
駐車場を出る際にも写真がとられ、駐車場から車が出たことが記録されます。
今までは人が手分けして車を探していたところ、画像分析で簡単に車を探してもらえます。これでどこに駐車したか覚えなくても大丈夫!
References:
Changi Airport Group: Smart Parking Guidance System
http://www.changiairport.com/corporate/media-centre/resources/publication/issue-9/smart-parking-guidance-system.html
Business Insider Singapore: Singapore is the 11th most-surveilled city in the world – but it doesn’t even come close to China: Repo
https://www.businessinsider.sg/singapore-is-the-11th-most-surveilled-city-in-the-world-but-it-doesnt-even-come-close-to-china-report/rt