TraceTogether – シンガポール流コンタクトトレーシング

またまた、GovTech が新型肺炎関連でアプリを開発しました。昨日(2020年3月20日)発表された後、私のまわりでも次々にメッセージが流れて、アプリをインストールしています。これは、より多くの人がインストールしたほうが意味があるものです。

Screenshot_20200320-192710_TraceTogether[1]

仕組みは、TraceTogetherアプリを携帯にインストールしていると、暗号化されたIDがBluetoothで交換されます。知らない間に、新型肺炎に感染している知らない人と接触していかも しれないので、携帯が誰と接触したのか記録しておいてくれるのです。

位置情報や個人情報は収集されないとのことです。なので、携帯番号から生成されたIDと、IDが交換された日時が記録されるのでしょう。

あとは、シンガポール保健省(MOH:Ministry of Health)から連絡がくるまで、携帯でアプリを起動させておけばいいだけです。もしMOHからTraceTogetherアプリの情報をアップロードしてくださいと言われたら、情報をアップロードします。このアプリにはアップロード機能しか、ユーザが操作できる機能はありません。アップロードされた情報から、濃厚接触者に順に連絡をとっていくのでしょう。

Screenshot_20200320-192843_TraceTogether

MOHが連絡があったときは、もしかしたら、知らない間にまったく知らない誰かと濃厚接触した可能性があるということです。

TraceTogether: Community-driven contact tracing to stop the spread of COVID-19: Retrieved (March 21, 2020)

Gov.sgからくるwhatsapp (LINEのようなアプリ)メッセージでも、インストールするように呼びかけています。

Screenshot_20200321-103452_WhatsApp.jpg

追記:

BlueTrace プロトコルを使用している OpenTrace が github にオープンソースとして公開されました。

 

References:

The Straits Times: Coronavirus: Singapore develops smartphone app for efficient contact tracing
https://www.straitstimes.com/singapore/coronavirus-singapore-develops-smartphone-app-for-efficient-contact-tracing

GovTech: Responding to COVID-19 with Tech
https://www.tech.gov.sg/products-and-services/responding-to-covid-19-with-tech/

GovTech: 6 things about OpenTrace, the open-source code published by the TraceTogether team
https://www.tech.gov.sg/media/technews/six-things-about-opentrace

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投稿者: ImanisinamI

はじめまして。 シンガポールに住み始めて15年。こちらの生活に慣れてしまって、便利な生活が当たり前になってしまったこの頃、シンガポールでの生活を日本の知り合いに話すと、すごいね!って驚かれることがあります。 そこで、シンガポールのITやテック事情などを紹介することができればと思い、このブログをはじめました。 私はもともと理工系で学び、IT企業に就職。その後、短大の専任講師&大学の非常勤講師としてIT関連の授業を教えていました。2005年にシンガポールに移住してからは、シンガポールの高等教育機関のIT学部で教鞭をとっています。 このブログを通して、日本の学生さんにもシンガポールのことを知って頂ければ嬉しいです。

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